研究紹介

多機能3Dフードプリンターの開発 4色印刷とデュアルインク混合を実現

食品製造技術は日々進化しており、見た目や食感のカスタマイズ性が求められています。本研究では、4色印刷とデュアルインク混合が可能な多機能3Dフードプリンターを開発しました。このプリンターは4本のスクリューノズルを搭載し、最大4種類の異なるインクを同時に精密に混合・印刷することができます。

企業様との共同研究の充実と成果の実現へ。

具体的には、以下の4つの印刷モードを搭載しています。

  1. クアッドモード: 4種類のインクを同時に別々のチャンネルで印刷可能。
  2. 複製モード: 同一形状を異なる材料や色で同時に複製することが可能。
  3. マルチカラーモード: 最大4色のカラフルなデザインを作成。
  4. ミキシングモード: ノズル内で2種類のインクを混合し、グラデーション印刷を実現。

インクには多糖類のカーデラン、野菜パウダー、乳製品パウダーなどを使用し、レオロジー測定やテクスチャープロファイル分析(TPA)により粘度、硬さ、粘着性を評価しました。また、CTスキャンを活用して印刷精度を詳細に解析し、内部構造まで高精度に再現できることを確認しています。

この多機能3Dフードプリンターは、従来の食品加工技術では難しかったカスタマイズ性とデザイン性を実現し、食品の新たな可能性を切り開きます。

特に色のグラデーション表現や異なる食感の融合が可能となり、創造性あふれる食品デザインへの応用が期待されます。

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YearNameTitleConference
2025Koki Fujiwara, Yuto Suzuki, Kei Toba, Jun Ogawa, Hidemitsu Furukawa, Mari Hashizume, Tomoya Noji, Koh Teratani, Naoyuki ItoMultifunctional 3D food printer with quad-screw nozzle for four-color printing and dual ink mixingJournal of Food Engineering
2025Koki Fujiwara, Yuto Suzuki, Kei Toba, Jun Ogawa, Hidemitsu Furukawa, Mari Hashizume, Tomoya Noji, Koh Teratani, Naoyuki ItoDevelopment of Fracture Strength Control in Care Food through Nozzle Mixing Ratio Adjustment in 3D Food Printing日本食品工学会誌
2023Koki Fujiwara, Jun Ogawa, Hidemitsu FurukawaAnisotropic Texture Control in 3D Food Printing With Variable PitchThe 30th International Symposium on Artificial Life and Robotics