
研究紹介
やわらかアニマロイドも「本音と建前」は必要?
私たちは、柔らかな身体と曖昧な応答を組み合わせることで、人とロボットの間に、より自然で感性的なコミュニケーションを生み出すことを目指しています。本研究では、シリコーンゴムで覆われた柔らかなアニマロイド「ティラノン」を開発しました。
企業様との共同研究の充実と成果の実現へ。


一般的なロボットでは、入力に対して正確で一貫した応答を返すことが重視されます。一方、人同士のコミュニケーションでは、本音と表面的な応答が必ずしも一致するとは限りません。そこで本研究では、ロボットの内部状態と外部に示す反応の間に、確率的なずれを導入しました。この人工的な「本音と建前」が、ユーザの触れ方や行動にどのような変化を与えるかを検証しました。
ティラノンは、接触信号から触り方の急激さ、頻度、ばらつき、リズムを評価し、その結果に応じて内部状態を決定します。さらに、「Honest」「Hesitant」「Sloppy」という異なる人工的性格を設定し、内部状態に対する音声応答の確率を変化させました。実験では、ユーザがティラノンから肯定的な反応を引き出そうと試行錯誤する過程を観察しました。


その結果、応答に適度な不確実性を与えることで、ユーザが直前の触り方を手掛かりに、より良い反応を探る行動が生じることが示唆されました。ロボットが常に正直で予測可能であるのではなく、感性的な曖昧さを持つことが、人とロボットの関係をより豊かにする可能性があります。
本研究は、アニマロイドが常に正確で一貫した応答を返すのではなく、内部状態と外部応答の間に適度なずれや不確実性を持たせることで、ユーザの触れ方や探索行動を変化させられる可能性を示しています。今後は、人工的な性格の種類や応答パターンを拡張するとともに、人とやわらかアニマロイドのより自然で感性的なコミュニケーションの実現を目指します。
共用・共同研究に関心のある方はぜひご相談ください。
| Year | Name | Title | Conference |
|---|---|---|---|
| 2026 | 阿部凪咲、小川純 | 内部状態と出力が異なる人工的な性格を持つ対話システム” ティラノン” におけるユーザの行動変容 | ロボティクス・メカトロニクス講演会2026 |
| 2026 | 阿部凪咲、小川純 | 人の触り方に応じて内部状態と発話が変化する アニマロイド“ティラノン”の構築 | 第28回日本感性工学会大会 |
| 2026 | 阿部凪咲、小川純 | ふれあいLLM型やわらかアニマロイド「ティラノン」 ―触覚から生まれる本音と建前― | 4DFF2026 |

